★バチカン市国 バチカン美術館 ピオクレメンテ美術館 署名の間 聖体の論議

『ラファエロ サンティ』がこの場所に最初に書いたといわれているのが『聖体の論議』です。
この絵は上段と下段に分かれていて上段には『キリスト、マリアとペトロやダビデ』などの聖人と、天使が描かれています。
いわゆる天上界ですね。
下段には中世イタリアの人物が描かれています、『ダンテ』がどこにいるかわかりますか?
そうですね、イタリア中で見かける桂冠を頭に抱いた赤いマントのいかつい男です。
『ダンテ』の後ろに見える黒い男がいますが、フィレンツエを席巻し、一時は法王と争う力を持った『サボーナローラ』だと言われています。

これは、窓を巧みに利用した『枢要徳』という作品ですが、『ラファエロ』の作品です。
この部屋はやはり、ギリシャの哲学や、文化や、芸術をキリスト教の中に取り込んだことを視覚的に庶民に知らしめるための壮大な舞台装置だと私は思っています。
もちろん『ラファエロ』やその他の芸術家の作品は素晴らしいものであることは間違いありません。