美 愛 快楽の三美神 ガツレリア・デ・イタリア ミラノ


2020年1月訪問 イタリアからコロナがなくなるまで書き続けます。

 ★美 愛 快楽の三美神 ガツレリア・デ・イタリア ミラノ




 この作品は『ガツレリア・デ・イタリア』にあります。

 作者は『ガエタノ・マッテオ・モンテイ』で19世紀ラベンナの彫刻家です。

 題名は『The Three Graces』日本語になおすと『三美神』です。




 角度を変えてみます。

 三美神の歴史はギリシア時代までさかのぼります、セネカによると三美神はそれぞれ『美』『愛』『快楽』を表現しています。

 また、ギリシャ時代の三美神は中央の一人は後ろを向いています。そして裸です。

 ルネッサンスの時代にギリシア文化が再興し、三美神も復活します、『ボッティチェルリ』の『春』に登場します、この時代は着衣です。




 また違った角度から見てみましょう。

 女性の体の丸み、肌の艶の感じがよく伝わってきます。

 また、編み上げた髪の毛をまとめた髪の質感、布のひだの具合素晴らしいですね。

 『セネカ』は体や顔の向きについて、こういっています、「三美神の一人は後ろ向きで顔を見せないように描かれるが、それは恩恵を与えるものはそれを仰々しく吹聴したりせずにひそかに行う。」
 「正面を向いている美神は恩恵を受けたことをはっきり示している。」「恩恵を返す美神は、返済はなるべく人目に触れぬように伏せて、恩になったことだけを知らせるように顔半分で行う。」

 もうすでに今の日本にはなくなりかけている美徳ですね、政治家はよく読んだらいいと思います。