リッピが描く聖母が好き プロメティウスの間 パラティーナ美術


2020年1月訪問 イタリアからコロナがなくなるまで書き続けます。

 

★2020年1月訪問 イタリアからコロナがなくなるまで書き続けます。

 

『フィリッポ・リッピ』の『聖母子と聖アンナの生涯の物語』(1450年頃)

もう少し寄ってみましょう。

 

 

本当に『リッピ』が描く聖母は美しいですね、

少し伏し目がちで、視線は私とあいそうで合わないところに設定されています。

これがまたもどかしくて。

この作品の題名『聖母子と聖アンナの生涯の物語』お気づきになりましたか?

聖アンナの物語となっていますね、この時代は、一枚の絵の中に複数の時代・題材

書き込むこともよくありました。

 

 

右側には「アンナとヨアキム」の物語が描かれています。

この物語

 アンナとヨアキムは結婚20年になりますが子どもに恵まれません。ヨアキムは捧げものをもってイスラエルの神殿に行きます、しかし、ヨアキムは神殿に入れてもらえませんでした。

 悲嘆にくれたヨアキムはこう野に下り断食を始めました、40日も過ぎたころ天使(聖ガブリエルといわれる)がヨアキムの所に現れ、アンナが懐妊したことを伝えます。同時に、天使はあんなのところにも表れ同じことを伝えます。

 喜んだヨアキムは街へいそぎ、アンナはヨアキムに伝えるために荒野に向かいます。二人は金紋で出会い喜び合います。このことの意味は、『聖母マリア』に処女性を表したものだとされています。

 

この物語が、書き込まれているということです。

左側の物語については次回書きたいと思います。