
2020年12月訪問
★二枚の裸婦像画 岡田三郎助 ポーラ美術館 箱根 神奈川
現在箱根の『ポーラ美術館』では、『CONNECTION コネクションズ
海を超える憧れ、日本とフランスの150年』という特別展が開催されています。
前回は『黒田清輝』とその師『ラファエル・コラン』の作品をご紹介しました。
今回は、『岡田三郎助』
彼は、『黒田清輝』らに触発されて渡仏し、やはり『コラン』に師事しました。
『裸婦』1917年
『黒田清輝』の『野辺』より10年ほど後の作品です。
この頃は女性の下半身を描くことはできなかったのでしょう。
やはり腰布で前を覆っています。
しかし真っ直ぐ、自然にこちらを見ています、作者の意図が感じられます。
ビゴーの風刺画で、警察官が裸婦の絵の前に立ち、検閲をしている
絵を見た方がいると思いますが、そのような時代だったのです。
『裸婦』水辺に立てる 1931年
前の絵からさらに十数年たった作品です、とてもきれいな後ろ姿です。
今まさに水の中に入ろうとする様がとてもよく捉えられています。
パリの留学生活の中で、印象派の影響も強く受けたのでしょう、
背景の光の様子がとても幻想的ですね。
とても素晴らしい二枚の作品です、一枚一枚ゆっくりと楽しむことができました。
この時期、まだ何名かの日本人が、『コラン』に師事しています。
今では忘れ去られていた『ラファエル・コラン』とても素晴らしい画家です。