ミネアポリス美術館 日本絵画の名品 土佐派2 サントリー美術館


西行物語屏風』(江戸時代 17世紀)

六曲一双 紙本金地着色 右雙

 

 

どこぞのお屋敷の片隅で、『西行』はのんびりとしています。

庭には茶の道具が用意されていますから、

梅を見ながら一句したためていたのかもしれません。

近づいてみます。

 

 

梅の枝がこちらのほうに張り出してきていて、

そこから花びらがはらはらとこちら側にも落ちてきます。

幹のようす、そして枝ぶりまでもがかなり写実的に細かく書き込まれています。

春の晴れた日ののどかさが本当によく表されています。

 

 

西行が一人でくつろいでいます、これはギリシャの彫刻でいえば、哲学者のポーズですね。

穏やかな時間が流れていくことが感じられます。