思いが彫刻になって モンパルナス墓地


2021年11月訪問

 

モンパルナス墓地を歩いているとはっとするようなお墓に巡り合います。

 

 

 

なんという美しい彫刻でしょう。

薔薇の花を数輪手にした青年が、静かに墓石に寄りかかっています。

身にまとっているギリシャ彫刻調の布のドレ―パリーがとても優美です。

また、地面に落ちた一輪のバラの花が青年をイメージさせます。

青年は20歳で亡くなりました。

19世紀末から20世紀初頭の激動の時代を駆け抜けました。

この墓石を作成したのはエルネスト・アンリ・デュボア(1863-1931)

『花を広げる痛み』

家族のお墓の為に名のある作家に墓石を作ってもらう、

フランスの伝統と、芸術に対する愛情を実感する瞬間です。