それではとても魅力的なサン・マルタン運河周辺の散歩を進めていきましょう。
パリの街に数日滞在していると、朝はエスプレッソ、昼はランチ夕暮れ時は『パリの4月の夕暮時は20時ごろ、18時ではまだ明るい』ビールを飲みながら眼前を行きかう人たちをなんとなく眺める。そんなお店ができてきます。居心地はそれぞれです。
今回私が好んで訪れたのは(au Comptoir)というお店でした。
この町に魅力を添えている大きな要素は音楽を聴けるお店が何件かあるということです。夕方、この界隈にどこからともなく音楽が流れてくることがあります、週末の夜は何件ものお店でライブが始まります。
その中で代表格なのが(Chez Adel)名前の通りアデル爺さんのお店なのです。
ライブをやっているといってもうまい人ばかりではないギターもろくに弾けないような人もここで演奏することができる、そんな人はテーブルの上にお皿を置いてお店のお客さんから小銭をもらう。それでもその客どもはミュージッシャンたちを温かく支えているのです。
画像⑦の人はまあマーの腕前で、楽しく演奏を聞かせてくれました。時が過ぎれば徐々にお客さんの増えて、その話声と、彼の歌でまったりと時間が流れていきます。
私はそんな時間が好きで、自分の街にライブハウスがあり、そこに住民や観光客が入り混じって楽しく過ごす、また自分自身もいつしかその中に紛れ込んで、一体化していく。そんな場は日本にはいまだありません。
マルセル・カルネ監督によって世に送り出された名作「北ホテル」このホテルは、貧しい人たちが吹き溜まるそんな安宿として映画のなかでの重要な役割を占めています。
今ではこのホテルのデッキには朝から人が絶えません。自撮りをするマダム、家族で記念写真を撮る家族。カップルはこの北ホテルのストーリーを知るや知らず、二人の画像をおさめています。
パリの街は芸術と文化、歴史にあふれていますちょっとだけ、パリに行く前に予備知識を入れておくだけで、あなたの旅が何倍にも楽しいものになりますよ。