ノートルダム大聖堂
次はノートル・ダム大聖堂です、ノートル・ダムの意味は私たちのレディーつまりマリア様のことです。英語ではアワー レディーですね。
サン・ジェルマン・デ・プレ教会からノートル・ダム寺院まではゆっくり歩いて20分ぐらいです。天気が良ければ散歩に最適。地図をご覧ください。


どうですこれが堂々としたノートルダム大聖堂(Cathedral Notre-Dame de Paris)です。
場所は4区のシテ島にあります。
大聖堂は2019年4月15日に火災に見舞われその後修復作業が行われ、昨年2024年12月8日に一般公開が再開されました。
ノートルダム大聖堂の歴史
ノートルダム寺院の歴史はとても古く4世紀にさかのぼり、今は残っていませんがサン・ティティエンヌ大聖堂がすぐそばに建っていました。
今の原型になるのはそこから時代が進み12世紀、1163年に当時のパリ司教のモーリス・ド・シュリー(Maurice de Sully)が計画をして最初の石が置かれたと書かれています。
モーリスがパリの司教になったのが1159年、就任任4年後にはこの大建設計画を発表したのですからその前から案を温めていたに違いありません。
パリという都市が成長していくのに従って大聖堂が育っていくことを夢に描いて計画がなされていたようです。
建設は12世紀半ばから14世紀半ばまで約200年間の間営々と建設が続けられました。
18世紀に始まったパリ革命では大聖堂を飾っていた歴代の王様の像が破壊され埋められてしまいました、この像たちは 1977年に発見されました。これらは現在クリュニー中世美術館にあります。
19世紀には大改造が行われます。
19世紀はゴシック・リバイバルが大流行した時代です。
1844年に国王ルイ・フィリップがウジエーヌ・エマニュエル・ヴィオレ・ル・デュクに命じて、大聖堂の大改造が行われました。
ノートルダム大聖堂の躯体と建築様式
大聖堂の全長は128メートル 幅48メートル 高さ91メートル
パリでは2番目に高い教会になります。
内部に入ると 内部身廊の高さが32.5メートルの規模です。
建築様式はゴシック様式ですが、各時代に改修や改造がなされたので、様式が入り組んでいます。
特徴としては(下の画像を参照してください)
1天井の尖塔アーチ上にかかる重量を分散させるために作られる尖塔系のアーチですが、これが教会のフォルムに美しさを与える効果にもなっています。(画像左右のとんがったアーチ)
2リブ・ヴォールト(肋骨ボールト)天井を見上げると蜘蛛が這うような模様が見えますがこれは模様としても美しいですがこの骨組みによって周囲の天井を薄くすることができ軽量化を図れる優れものです。
3フライング・バットレス外部に張り出した飛び梁。この梁で壁を支えます。建物を高くするためには強度が必要となります、そのためフライング・バットレスで建物を支え強度を高めます。

4大きなステンドグラスとバラ窓尖塔アーチ、リブ・ヴォールト、フライング・バットレスや基礎の強固化によって建物が高く作れるようになりました、また壁自体の強度が上がったので開口部を多く作れるようになり、そのことが大きなステンドグラス窓や、バラ窓を作り上げ教会を一層厳かで色彩豊かなものにしたのです。
また最上部にも窓を設け、自然光がたくさん取り込めるように工夫しました。
これにより建物の中心部に光を取り込めるようになり天井からの光、つまり神の光として象徴的な場としての効果を高めました。

2025年4月訪問 i-phne15